堂丁里遺跡 どうちょうりいせき
堂丁里遺跡
どうちょうりいせき
Dangjeong-ri-yujeok
韓国・忠清南道舒川郡鐘川面堂丁里の西海岸に面した低丘陵上に所在する複合遺跡。1996年に国立扶余文化財研究所によって、無文土器(青銅器)時代の住居跡18軒と、原三国(馬韓)時代の方形周溝墓23基が確認された。住居跡の多くは、中央の楕円形土壙の両側に柱穴を持つ松菊里型住居跡であり、無文土器の甕・高坏、扁平片刃石斧・石鏃・石錘が出土した。方形周溝墓は切り合いがなく、列状に築造されている。周溝はいずれも平面正方形を呈し、周溝の一辺の中央や隅に陸橋が設けられている。規模は大型のものが一辺20m前後であり、小型のものは10m前後である。埋葬主体部は、17号墓で土壙が検出されているが、それ以外の墳墓ではすでに削平されていた。周溝内からは大型甕棺の破片が出土しており、埋葬主体部は甕棺墓であった可能性がある。11号墓の周溝からは元位置を保って合口式甕棺墓が出土しており、周溝内にも甕棺が埋葬されていた。築造年代については、AD3世紀後半〜4世紀前半頃と推定されている。
(高久健二)
以上、転載
*mapは舒川郡堂丁里
