道渓洞古墳群 どうけいどうこふんぐん

道渓洞古墳群
どうけいどうこふんぐん
Dogye-dong-gobungun

韓国・慶尚南道昌原市道渓洞に所在する原三国(弁韓)時代・三国時代の古墳群。道路拡張工事のため、昌原大学博物館が1986年に原三国時代の土壙墓3基、三国時代の土壙墓10基、竪穴式石槨墓17基、甕棺墓4基を調査し、翌87年には東義大学校博物館が原三国時代・三国時代の土壙墓31基を調査した。東義大調査の土壙墓には木槨・木棺・直葬の3種類があり、うち25号墳は主・副槨を持つ大型土壙木槨墓である。原三国時代の土壙墓からは瓦質土器、剣・矛・刀子・鏃・鎌・斧などの鉄器、各種玉類などが出土した。三国時代の土壙墓・石槨墓からは陶質土器・軟質土器・鉄器などが出土した。4世紀後半から5世紀初めまでの陶室土器高坏には、火炎形透孔の咸安系と無蓋無透孔の金海系との両者がある。鉄器には剣・大刀・矛・馬具などがあり、昌原大学が発掘した19号土壙墓からは矢を入れた状態で鉄製胡籙が出土した。特異な遺物としては、昌原大学が発掘した6号石槨墓出土の波状文を環頭に銅象嵌した環頭大刀がある。

(定森秀夫)

以上、転載

 

 

*mapは道渓洞