東三洞遺跡 とうさんどういせき

東三洞遺跡
とうさんどういせき
Dongsam-dong-yujeok

韓国・釜山広域市影島区東三洞に所在する櫛目文土器(新石器)時代の貝塚遺跡。調査結果によると、櫛目文土器時代の全時期にかけて形成された貝塚で、朝鮮半島の櫛目文土器文化研究において非常に重要な遺跡である。しかし正式報告書が未刊であり、発表された報告も研究者によって内容が一致しないため、多くの問題点がある。ここでは層位的に報告されているL.L.Sampleの報告と釜山市立博物館の調査成果を報告する。

 L.L.Sample は、
(中略)

 釜山市立博物館による1999年の発掘調査では、住居跡2軒・竪穴遺構が検出され、また多くの遺物が出土した。遺物には土器・石器類以外にクマ形土製品・逆T字形釣針などがある。さらに、日本の縄文土器(船元Ⅱ式・南福寺式など)や、黒曜石製石器類(打製石鏃・石銛)・西九州型離頭銛などが数多く出土し注目される。また貝輪も多数出土している。このように東三洞遺跡は朝鮮半島の櫛目文土器文化のみではなく、日本とくに西北九州との交流・伝播を考える上で非常に注目される。

(崔鐘赫)

以上、抜粋転載

 

東三洞のアイコンは人面に見える貝。道路のマンホールにも歩道の柵にも刻まれている微笑ましいその絵は、一支国で出土している人面土器とそっくりな気がします。東三洞貝塚展示館に並ぶ出土品には九州各地で見る漁労具と似ているものも。

東三洞を見て、九州を見ると、違った景色が見えてきます。

貝塚展示館の目の前には、韓国国立海洋大学の校舎が見え、近くには国立海洋博物館もできました。天気が良い日は、この先の岬、太宗台から対馬が見えます。海と共に生きている街なのだと実感します。