加音丁洞遺跡 かおんていどういせき

加音丁洞遺跡
かおんていどういせき
Gaeumjeong-dong-yujeok

韓国・昌原市加音丁洞山15番地一帯に所在し、低い山に囲まれた盆地内の小さな丘陵の頂上部と傾斜面に貝塚と古墳が分布している。ここから南側へ1kmの距離に三国時代加耶初期の製鉄遺跡である城山貝塚がある。1990年に昌原文化財研究所によって、三国時代加耶の木槨墳9基、竪穴系横口式石室墳3基、甕棺墓2基、小型石槨墓6基など、全部で20基の遺構が発掘調査され、91年には貝塚の一部が調査された。木槨墳は1号石室墳と2号石室墳の間から発見され、小型の単槨式で年代は3〜4世紀に該当する。竪穴系横口式石室墳の中で3号墳が最も大きく、中央に構築された石室の周囲には小型石槨が配置されている。横口部は単壁中央上部に付設される形式で、床面は3次にわたって屍床が設置されている。竪穴系横口式石室墳の中心年代は6世紀である。貝塚分布地域は5ヵ所で、そのうちの1ヵ所が調査された。層位は表土層を含めて四つの文化層が確認され、時期は2〜4世紀で、中心年代は3世紀と推定される。遺物はⅠ〜Ⅱ層から多量の赤褐色軟質土器・灰白色軟質土器・灰青色硬質土器が混在して出土しており、三国時代初期に相当する。

朴廣春)

 

*mapは昌原市加音丁洞