龕神塚がんしんづか

龕神塚
がんしんづか
Gamsin-chong

北朝鮮・南浦市臥牛島区域新寧里にある三国時代高句麗の壁画古墳。花上里古墳群と呼ばれた古墳群中最大のもので、当初は大蓮華塚といわれ、北150mほど離れて壁画古墳の星塚がある。東西壁にそれぞれ龕のある長方形の前室と後室（2.7m四方）からなり、壁画は漆喰を塗った上に描かれる。天井は穹窿式で、後室はその上に2段の隅三角持送り天井をのせる。前室の西の龕に墓主の男性、東の龕に女性の肖像が描かれ、これが神像のようであることから龕神塚の名がある。西龕の男性は格狭間のある牀に座り、背後は「王」字の文様の帳が表現されている。壁画はほかに文武官、前室天井の山岳、神仙と相対の鳳凰、後室の狩猟図、羨道の行列図などが残る。壁の四隅に描かれた柱と二重肘木で皿板のある斗栱は、当時の建築様式を伝える良好な資料である。

（南秀雄）

以上、転載

＊辞典解説文より漢字ピックアップ

牀
ショウ、ソウ、こしかけ、だい、とこ、ねだい、ゆか

栱
キョウ
意味：くい。大きなくい
柱の上に置いて棟木を支える資格の木材