画像石墓 がぞうせきぼ

画像石墓
がぞうせきぼ

古代中国において画像石を建材として埋葬施設を構築した墳墓。河南省南陽から湖北省鄂北周辺・山東省から江蘇省徐州市および安徽省北部・山西省西北部から陝西省北部・四川省などに集中的に分布する地域性の強い墓制である。前漢時代中・後期に始まり、後漢時代に入ると上記の4地域においてそれぞれ発達を遂げたが、一部の地域では魏・晋・南北朝時代まで続いた。山東省から江蘇省徐州市周辺には画像石で構築された槨墓も認められるが、一般的には室墓において使用され、玄門・玄室の内壁、柱石の表面・天井部、もしくは祠堂建築の壁画などを装飾する。一種類の彫刻技法に限られる画像石墓もあるが、複数種の技法を駆使して一層豪華に装飾するものもある。画像の題材に関しては、地域ごとに多少の異同が認められるが、主に昇仙図・祥瑞図・天像図・生前図・物語図という5分類がある。

(黄暁芬)

以上、転載

 

 

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