金灘里遺跡 きんなんりいせき

金灘里遺跡
きんなんりいせき
Geumtan-ri-yujeok

北朝鮮・ピョンヤン特別市寺洞区域金灘里に所在する集落遺跡。櫛目文土器(新石器)時代と無文土器(青銅器)時代の遺物が出土しており、住居跡の重複関係から三つの文化層に分けられる。櫛目文土器時代の文化層はⅠ・Ⅱ文化層が相当し、Ⅰ文化層では1軒の竪穴住居跡が検出された。遺物は石鏃・魚網錘・石鋤などの石器類と丸底・尖底の深鉢で、文様は全面に沈線文・魚骨文・集線文などが反復施文されている。Ⅱ文化層では4軒の竪穴住居跡が検出された。石器には石鏃・石鍬・魚網錘・石皿などがある。土器は甕が出土し、文様は全面に魚骨文を施文したものが主体を占める。そのほか滑石製の腕輪や板岩製の装身具などが出土している。遺跡は大同江流域の櫛目文土器時代後期を代表する遺跡で、漢江流域あるいは西海岸地域との関連性が見られる。

(崔鐘赫)

以上、転載