公山城跡 こうさんじょうあと

公山城跡
こうさんじょうあと
Gongsanseong-ji

韓国・忠清南道公州市に残る、三国時代百済中期の国都であった熊津城の中核的な山城跡。文周王元年(475)から聖王16年(538)まで5代63年間にわたって機能した。城跡は錦江の南岸、自然の孤立した丘陵上に築かれた。丘陵の周囲は、南東部を除いて絶壁をなす城郭地形で、その上に李朝(朝鮮)時代の土塁が連なる。百済当時の土塁は、南東部において部分的に遺存する。城壁は東西約800m、南北約300m、総延長2660mを測る。1980年以来、91年まで年次的に、公州師範大学(現公州大学校)百済文化研究所・博物館が発掘調査を実施した。その結果、百済時代の掘立柱建物・礎石建物・貯蔵穴、統一新羅時代の礎石建物や、李朝時代の礎石建物などの遺構群、そして土塁・瓦塼・鉄器などの遺物が検出された。

(西谷正)

以上、転載