下鳳里遺跡 かほうりいせき

下鳳里遺跡
かほうりいせき
Habong-ri-yujeok

韓国・忠清南道公州市長岐面下鳳里の舌状低丘陵上に所在する原三国(馬韓)時代の墳墓群。1993・94年に国立光州博物館によって発掘調査が行われ、木棺墓16基、木槨墓1基、甕棺墓4基などが確認された。このうち8基の墳墓には、埋葬主体部の斜面上部側にコ字形の周溝がめぐらされていた。8号墓は同一周溝内に木棺墓と木槨墓が平行に配置された併穴合葬墓あり、このうち8-2号墓は、323×90㎝の墓壙内の北東側に木棺を埋葬し、その南西側には、別途に副葬空間を設けている。副葬品はこの副葬空間に置かれており、短頸壺や鍛造鉄斧などが出土した。一方、8-1号墓は416×133㎝の墓壙内に木槨を設置し、木槨内の北東側に木棺を埋葬している。木棺西側と木槨の間にある副葬空間には、直口壺や短頸壺などの土器類が、木棺外の南側には鉄鎌が木柄に付けられた状態で副葬されていた。墓制や副葬土器などから、AD3世紀代に造営されたものと推定されている。

(高久健二)

以上、転載

 

*mapは長岐面下鳳里