含元殿跡 がんげんでんあと

含元殿跡
がんげんでんあと
Hanyuandian-yizhi

中国・陝西省西安市に位置する、唐長安城大明宮の中心建物。ここで重要な行事や朝会が行われた。基壇は東西75.9m、南北41.3mで、梁行4間、桁行11間、柱間各5.3mの建物が建つ。建物の東西北3面の壁は版築で築かれ、壁の内外面は白壁で、内面底部には朱紅色の線が描かれる。殿舎の四周に幅5mの副階がつく。基壇周囲は塼敷きの犬走りがめぐる。建物東南と西南に高さ約15mの翔鸞閣と棲鳳閣があり、北側に設けられた廊道で含元殿と連結されている。殿前から南に伸びる石製の3条の階段は龍尾道と呼ばれ、中央は幅25.5m、両脇は幅4.5mを測る。殿跡から出土した大量の黒色瓦は屋根に葺かれたもの、少量出土した緑釉瓦は軒に使われたものであろう。基壇周辺から石柱首石刻の残片が出土している。

（吉田恵二）

以上、転載