隼人石 はやといし
隼人石
はやといし
奈良市法蓮町の丘陵上に位置する聖武天皇皇太子の那富山墓の四隅に所在する石造仏。自然石(安山岩)に獣頭人身像を線刻し、七匹狐・狐石・犬石とも称され、現在4体が残存する。墓の北西隅にある鼠頭裸人立像は、最大1.25mを測る方柱状の自然石を使用し、頭上には「北」字を刻んでいる。もと近隣の「大こくが芝」にあったこともある。古く藤貞幹『好古小録』などにも紹介され、由来も諸説あったが、近年では統一新羅時代の十二支像の系譜を引くものと考えられている。
(福尾正彦)
以上、転載
