隍城洞遺跡群 こうじょうどういせきぐん
隍城洞遺跡群
こうじょうどういせきぐん
Hwangseong-dong-yujeokgun
韓国・慶州市隍城洞に所在する複合遺跡。北川と西川の合流地点一帯に遺跡群が立地する。原三国(辰韓)時代から統一新羅時代にわたる集落・墳墓・製鉄遺跡群である。墳墓として木棺墓・木槨墓・石槨墓・甕棺墓・積石木槨墳・横穴式石室墓がある。隍城洞545番地地点で、辰韓時期の木槨墓群が発掘された。主・副槨式木槨墓などで墓群が形成されている。土器とともに大量の鉄器(環頭大刀・剣・矛・鏃・有刺利器・斧・鎌・鋳造斧形品)が出土した。隍城洞の西半部の製鉄跡では製錬・精錬・鍛冶の工程があり、鋳型(鋳造斧形品・棒状鉄器)とともに溶解炉も発掘された。鉄鉱石製錬で、近辺の達川鉱山と関係が深い。辰韓から三国時代新羅初期の製鉄跡で、百済初期の石帳里製鉄跡(忠清北道鎮川郡)と対比し得る。1987年に発掘された隍城洞石室墳は、外護列石がめぐらされた横穴式石室で、陶俑が出土している。
(東潮)
以上、転載
*mapは隍城洞のエリア
