石臼 いしうす

石臼
いしうす

石杵とセットをなす破砕、粉化のための深い窪みのある磨製石器。石皿・磨臼は類似の用途のものである。終末期旧石器時代以降、世界的に分布し、植物質食料の加工によく使われた。西アジアではケバラ文化およびそれと同時代の文化にムギ加工用の縦型石臼がある。東アジアでは新石器時代によくあり、縄文時代には石皿と呼ばれる浅い窪みのある石臼が堅果類の粉砕に使われた。石臼の用途は穀類加工に限定されず、鉱物質顔料の粉砕、肉・脂肪のミンチ化などに使う例も多い。

(新田栄治)

以上、転載