イヴォルガ遺跡 いゔぉるがいせき
イヴォルガ遺跡
いゔぉるがいせき
Ivorga site
ロシア・ブリヤート・ウランウデ市の南西16㎞のイヴォルガ川河畔に位置する。1928年にG.P.ソスノフスキーが、49年と50年、74年にA.V.ダヴィドヴァらが調査した。四重の土塁と濠をめぐらした土城跡であり、内部では炕を持った大型住居2軒と多数の小型住居・貯蔵穴・鍛冶跡が確認されている。出土遺物としては三翼鏃・鋏具・骨鏃、漢字の刻まれた砥石に加えて、鋳鉄製鋤・鎌、石皿などとキビの種子が検出され、農耕を行っていたことが推定された。家畜骨として推定されるイヌ・ヒツジ・ウシ・ブタなどの骨も見つかっている。土城は匈奴による丁零など北方の狩猟牧畜民を押さえるための砦であったと推定されており、出土遺物や『史記』などの記述から、匈奴に囚われた漢人がこの地で農耕に従事していた可能性も指摘されている。
(加藤博文)
以上、転載
*辞典解説文より漢字ピックアップ
炕
コウ
*mapのピンはウラン・ウデ
