刃器 じんき
刃器
じんき
石刃またはそれをそのまま刃として使用した道具のことを指す。石刃とは長さが幅に比べて2倍以上で、平行する側辺に特徴づけられる石器素材で、これから背付ナイフ・彫器・削器・彫器・尖頭器などの石器が製作される。これらを連続的かつ多量に剥離するために、石核の周辺を調整し、打面・作業面を一方向に固定して横方向へ移動しながら剥離する技術を石刃(刃器)技法と呼ぶ。石刃および石刃技法は、アフリカではすでに28万年前から出現するといわれるが、ヨーロッパ・シベリア・極東地域では、およそ4万年前を境におよそ1万年前まで盛行する後期旧石器時代を特徴づける石器である。朝鮮半島ではクム窟遺跡などで、初期の石刃が出土しているほか、垂楊介遺跡・古札里遺跡・チングヌル遺跡などに見られるように、後期旧石器時代後半にクレステッド(稜状)調整を伴う石刃技法が出現している。これらの遺跡では有茎尖頭器・掻器・削器・ドリルなどの素材として使用されている。
(小畑弘己)
以上、転載
