力浦人 りきほじん
力浦人
りきほじん
Lyeokpo-in
北朝鮮・ピョンヤン特別市力浦区域大峴洞の洞窟遺跡で、1977年に発見された化石人骨。1体分の前頭骨・頭頂骨・側頭骨の一部分が出土した。力浦人の頭骨は、眼窩上隆起がよく発達していて、眉間部・眼窩上縁部・眼窩上三角部がはっきり分かれず、一つになって帯状の隆起を形成している。眼窩上隆起の発達程度を表わす眉間指数は22.6で、鼻の幅は広く旧人に近い。頭頂骨の弦弧長の比は93.2で、側頭骨の高径指数(61.1)などから原人と新人との間に該当するが、より原人に近い旧人の特徴を示すという。報告者は力浦人は形質人類学的特徴と、出土地層・化石動物相についての分析などから、早期の旧人で7〜8歳の子どもの頭骨と見ている。
(中山清隆)
以上、転載
