孟荘遺跡 もうそういせき

孟荘遺跡
もうそういせき
Mengzhuang-yizhi

中国・河南省輝県市に位置する、新石器時代前期から戦国時代にかけての遺跡。総面積は約30万㎡、中心をなす城郭遺構は台形で面積約127000㎡を測る。東・北・西の城壁が確認されており、本来の長さはそれぞれ約375・340・340mと考えられる。龍山文化晩期・二里頭期・殷墟期の3次にわたって築城と廃絶を繰り返すが、旧城壁を直接補修して再建されており、3時期の遺構が重なり合って検出された。二里頭期の城郭は、二里頭文化が大きく発展する二里頭3期前半に築かれ、在地系・先商系の土器を凌いで二里頭系の土器が主流をなす。しかし、二里頭4期には先商系の土器が優勢となり、二里頭文化から殷文化への交替期に当たる同4期後半には城郭も廃絶する。衛河の上流から中流にかけての一帯は、二里頭文化と先商文化の交接地域に当たり、孟荘遺跡の変遷は初期王朝の成立・交替を論じる上で重要ないちを占める。

(鈴木敦)

以上、転載

 

*マップは輝県市