物傑里廃寺跡 ぶつけつりはいじあと
物傑里廃寺跡
ぶつけつりはいじあと
Mulgeol-ri-pyesaji
韓国・江原道洪川郡乃村面物傑里にある統一新羅時代ないし高麗時代初めの寺院跡。江原地域学術調査事業の一環として、国立春川博物館が2003年に発掘調査した。その結果、現存する三重石塔から約20m北側で、3間×3間の金堂跡が確認された。礎石は遺存しなかったが、根石が検出された。建物内部には方形塼が整然と敷かれ、また北側に少し偏って3体の仏像が安置されていたことも推測された。特に右脇侍の位置で、鉄片が多数出土することから考えて、そこに鉄仏が奉安されていた可能性がある。出土遺物で注目されるのは「□京寺」「王」「文□」銘の平瓦である。そのうち「□京寺」は、この廃寺跡の寺名を示す可能性が濃厚である。
(西谷正)
以上、転載
