魯南里遺跡 ろなんりいせき
魯南里遺跡
ろなんりいせき
Nonam-ri-yujeok
鴨緑江の支流である禿魯江流域の、北朝鮮・慈江道時中郡魯南里に位置する、無文土器(青銅器)〜三国時代高句麗の集落跡と古墳群。南坡洞遺跡と間坪遺跡などからなる。南坡洞遺跡は、無文土器時代である下層と原三国(古朝鮮)時代である上層に分けられるが、下層から住居跡1軒、上層から住居跡2軒と製鉄炉1基が確認された。上層の2号住居跡にはトンネル状のL字形竃が2 基設置されていた。出土遺物には鉄鏃・鉄斧・鉄刀子・鉄錘・鉄釣針・銅釧、甑・壺・鉢などの土器類、明刀銭・五銖銭などがある。集落跡の周囲には南坡洞・内坪・間坪古墳群が分布しており、無基壇積石塚・基壇積石塚・石室封土墳など240基に及ぶ高句麗各時期の古墳が確認されている。なお、付近には同じ高句麗の深貴里古墳群がある。
(高久健二)
以上、転載
