沖縄貝塚文化 おきなわかいづかぶんか

沖縄貝塚文化
おきなわかいづかぶんか

沖縄県は沖縄・宮古・八重山の3諸島からなるが、これら3諸島に展開した新石器文化の起源は二元的で、北方系の沖縄諸島と南方系の宮古・八重山両諸島に二分される。沖縄貝塚文化とは沖縄諸島新石器文化の別称である。この文化の起源は長い間不明であったが、1975年(昭和50)の読谷村渡具知東原遺跡における発掘調査により、縄文文化の系統と判明した。現時点における沖縄最古の土器は早期末の爪形文土器で、以後、土器文化は次第に地域性を強め、独自のユニークな文化を形成していく。弥生時代における沖縄と九州の交流は縄文時代以上に頻繁であるが、稲作文化の定着した様子がなく、新石器時代後半の文化は、北海道と同じような続縄文的性格を想定する向きが多い。古墳文化は沖縄諸島に及んでいない。したがって、縄文時代以来の原始文化が12世紀ごろまで存続することになる。

高宮廣衞)

以上、転載