忍路環状列石 おしょろかんじょうれっせき

忍路環状列石
おしょろかんじょうれっせき

北海道小樽市街の西方約10㎞の忍路地区に位置する、縄文時代後期中葉の環状列石。標高約20mの丘陵の緩傾斜面から平坦面にかけて立地する。傾斜面を平坦な状態にした後、安山岩の大石を二重に配置しており、規模は東西22m、南北33mである。環状列石としては、初めての調査が明治10年代に行われている。周辺に点在するほぼ同時期の配石遺構との関連から、墓地の可能性が論じられるが実態は明らかでない。築造当時の姿を完全に留めているとはいいがたいが、大石が林立する様は、一級の石造記念物にふさわしい。

(矢吹俊男)

以上、転載

 

こんな所に?と思うほど幹線道路のすぐ傍らに、大きな石が、無造作な立ち姿で並んでいました。付近には、海に迫った低い丘陵地に、環状列石が何ヶ所か連続してあります。

道を挟んで海側には忍路土場遺跡があり、低湿地から夥しい遺物、それも生活道具がたくさん出ています。この環状列石は、忍路土場遺跡とセットで考えると良いとのこと。

当時の人たちは、樺太やシベリアの大地へと繋がるこの海と生き、海に祈ったのでしょうか。

どんな生活を、ここでしていたのだろう。あの厳しい冬を、どうやって越していたのだろう。