オシノフカ遺跡 おしのふかいせき

オシノフカ遺跡
おしのふかいせき
Osinovka site

ロシア・沿海州南部、ウスリースク市近くのオシノフカ村のイリスタヤ川にオシノフカ川が注ぎ込む合流点に位置する。1953年にA.P.オクラドニコフによって発見、数年にわたり発掘調査された。初期鉄器時代、新石器時代、後期旧石器時代後半期、後期旧石器時代初頭の4枚の文化層が確認されている。とりわけ旧石器時代初頭の石器群は、赤褐色の砂質粘土層より出土しており、チョッパー、スクレブロ、石核、石刃(64点:13%)、剥片(384点:74%)で構成され沿海州最古の石器群として注目されてきた。報告者らの指摘するチョッパーは石核のグループとして見なすのが妥当であり、主として円盤型石核から剥片・石刃を得る後期旧石器最初頭の初頭の石器群として、地理学協会洞窟出土の石器群と並んで沿海州地方の人類史を考える上で重要な遺跡と位置づけることができる。同様の石器群はアムール川中流域のクマラⅡ遺跡でも知られている。

(加藤博文)

以上、転載

 

*mapのピンはオシノフカ村