北大古墳群 ほくだいこふんぐん
北大古墳群
ほくだいこふんぐん
Peita-muqun
Bukdae-gobungun
中国・吉林省和龍県八家子鎮に所在する渤海時代の古墳群。東北約5㎞に西古城、東4㎞に河南屯古城や河南屯古墳がある。古墳群は、海蘭江の北岸の丘陵および丘陵斜面に立地する。1973年、延辺朝鮮族自治州博物館と和龍県文化館によって発掘された。南北250m、東西150mの範囲に70余基の墳墓が遺存し、54基が発掘された。墳墓は、「石築単室封土墳」で、羨道のつくもの14基、羨道のつかないもの40基である。35号墓は長さ2.9m、幅1.7m、高さ0.8mの墓室に、長さ1.1m、幅0.7mの羨道がつく。隅三角持送り式天井で、四壁は板状の石材で積んで築かれる。石室の四周は長さ5.8m、幅4.6mの長方形状に石積みされ盛土される。銙帯金具・釵・鋏・飾金具などの銀・銅器、鉄器・陶器が出土した。西古城は中京顕徳府跡と推定されるが、王都にかかわる支配階層、官僚層の墓群であろう。東南約15㎞に王族の貞孝公主墓が存在する。
(東潮)
以上、転載
*辞典解説文より漢字ピックアップ
銙帯
カタイ
釵
サ、サイ、かんざし
鋏
キョウ、つか、つるぎ、はさみ
*mapは八家子鎮
