青蓮崗文化 せいれんこうぶんか

青蓮崗文化
せいれんこうぶんか
Qingliangang wenhua

1951年に発掘された中国・江蘇省淮安県青蓮崗遺跡から命名された新石器文化。1970年代、山東省南部から江蘇省・浙江省北部に広がる文化とされ、「江北類型」と「江南類型」とに細分された。しかしその後、江北類型は大汶口文化、江南類型は馬家浜文化・崧沢文化と、それぞれ別系統の独立した文化系統と認識されるようになった。青蓮崗文化は大汶口文化に先行し、江蘇省北部、淮河中・下流域に分布する文化とされたが、山東省の北辛文化との共通性も指摘されている。このように青蓮崗文化をめぐっては定義が変遷し、また独立した文化として見なすかどうかは異論もある。青蓮崗文化の土器は、夾砂紅陶と泥質紅陶が主体で、特徴的な器形として、把手のついた釜・三足鉢・圏足椀・支脚などがあり、いくつかの地域類型に細分される。墓地は江蘇省灌雲大尹山遺跡で、単人仰臥伸展葬の石棺墓が発見されている。

(渡辺芳郎)

以上、転載