ロザリオ ろざりお

ロザリオ
ろざりお

ポルトガル語のRosarioのことで、カトリックで祈りを数える念珠をいう。別に祈りを計算する言葉のContaからコンタクスとも呼ばれる。正式には大珠1個と小珠10個を1連として5連を鎖でつなぎ、それに大珠2個と小珠3個に十字架をつけたものである。日本では16世紀にキリスト教布教とともに信仰の道具として入ってきたが、一部は南蛮趣味の流行によってアクセサリーとして用いられた可能性もある。大阪府の高槻城三の丸跡や京都府の福知山城跡、長崎県の八尾遺跡・原城跡など、キリスト教と関わりが深い遺跡から発見されているが、その発見例は数少ない。ロザリオはその後の厳しい禁教・弾圧政策によって没収、破却されたために当時の伝世品も数少ないが、明治時代になって布教が自由になってから後に、かなりの量の新作ものが日本へ入ってきている。

(下川達彌)

以上、転載

 

 

その他

前の記事

轆轤 ろくろ