彩画陶 さいがとう

彩画陶
さいがとう

中国・河南省および陝西省を中心に分布する副葬陶器の一種で、春秋〜戦国時代に始まり、漢代に入ってから他地域へも広がる。天然に産出する顔料を使用して、焼成した陶器の表面に装飾文様を描く。洛陽中州路からの出土品は春秋・戦国時代の好例で、陶器の表面に白色を施した上で、赤色と黒色、あるいは赤色と黄色を組み合わせて文様を描く。西安市龍首原漢墓の出土品は漢代の代表例で、主に青銅器の鼎や盒類の表面に赤と白を中心に、紫や緑を加えて変化に富んだ各種の雲文・弦文・鋸歯文が描かれる。また、陶俑にも表面に白い地色を塗った上に、赤・白・黒などで人物の顔や衣装、動物の毛皮などを表現したものがある。そのほか、建物を模した明器においても一層写実的に表現するため、門・窓・梯などを色彩で部分的に装飾したものも見られる。

(黄暁芬)

以上、転載

 

 

*辞典解説文より漢字ピックアップ


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