舎羅里130号墳 しゃらり130ごうふん
舎羅里130号墳
しゃらり130ごうふん
Sara-ri-130(baeksamsip)ho-bun
韓国・慶尚北道慶州市西面舎羅里に所在する原三国(辰韓)時代の大型木棺墓。舎羅里遺跡は、低丘陵上に位置する無文土器(青銅器)時代〜三国時代の複合遺跡である。1995年の嶺南文化財研究院による発掘調査で、無文土器時代の住居跡、原三国時代の木棺墓、三国時代の木槨墓・積石木槨墓・石槨墓・甕棺墓などが確認されている。130号墳は同時に調査された7基の木棺墓のうち最大規模のものである。大型の長方形墓壙(325×225㎝)のほぼ中央に、木棺(205×80㎝)を埋葬しており、墓壙中央部に腰坑(74×60㎝、深さ15㎝)を設置している。木棺内には鉄剣・銅釧や虎形帯鉤などの装身具類、仿製鏡が副葬され、東南隅には細形銅剣が突き立てられていた。さらに、木棺床面には63枚の板状鉄斧が7列に敷き詰められていた。木棺と墓壙の間には鉄斧・鉄剣・仿製鏡・土器類と多数の漆器類が副葬されており、墓壙上端から鉄鍑が、そして、木棺上部の封土内からS字形鑣付轡などの馬具類が出土した。造営年代はAD1世紀後半と推定されている。
(高久健二)
以上、転載
*辞典解説文より漢字ピックアップ
鑣
ヒョウ
(意:くつわ、くつばみ)
轡
くつわ
*mapは慶州市西面舎羅里
