石村洞4号墳 せきそんどう4ごうふん

石村洞4号墳
せきそんどう4ごうふん
Seokchon-dong-4(sa)ho-bun

韓国・ソウル特別市松坡区の石村洞古墳群に属する三国時代百済前期の方壇階段式積石塚。ソウル 大学校博物館が1974年に発掘調査、83・84年に史跡整備に伴い再発掘した。1辺は約30mを測る。墳丘内部は粘土を版築して造り、その外側は、現状で3段の階段状に石を積む。第2段外側には、大型の板石を数枚立てかけていた。墳丘の頂上部には、東西4.6m、南北4.8mの墓壙があり、南側中央に長2.3m、幅2.1mの羨道状の掘込みがつく。この施設については、横穴式石室と理解して、北部九州の初期横穴式石室との関連を想定する説と、土壙墓もしくは象徴的な施設と見る説がある。墳丘からは瓦片が出土しており、墳丘上に瓦を葺いた施設が存在した可能性がある。漢城期百済の王族をはじめとする中央勢力の墓制を代表する古墳である。

(吉井秀夫)

以上、転載