砂川元島遺跡 すながわもとじまいせき
砂川元島遺跡
すながわもとじまいせき
沖縄県宮古島市(旧宮古郡)城辺町字砂川本島原に所在する。宮古島東南部に位置し、海岸部から標高約25mまでの東西約400m、南北300mほどの段丘状緩斜面地に広がる。段丘面には屋敷区画状の遺構が残る部分もある。本遺跡北側斜面の上、標高60mまでの間には、14・15世紀の倭寇遺跡とされる上比屋遺跡がある。砂川元島遺跡は1972年(昭和47)沖縄大学沖縄学生文化協会、79年城辺町教委、82年沖縄県教委による分布調査が行われたほか、74・75年青山学院大学調査団、86年(昭和61)城辺町教委による発掘調査が行われた。これらの調査では、屋敷地整地作業の痕跡や製鉄遺構のほか、14・15世紀の中国産陶磁器を中心として、12世紀から17・18世紀代に位置づけられる陶磁器・土器・瓦、鍋などの鉄製品や青銅製品、石器、貝製品、獣骨・魚骨・貝殻などの自然遺物が確認された。元島とは集落の旧所在地のことを示し、本遺跡も14・15世紀頃から形成された集落遺跡と考えられる。
(池田榮史)
以上、転載
*mapは宮古島市城辺砂川
