太王陵 たいおうりょう

太王陵
たいおうりょう
Taiwan-ling
Taewang-neung

中国・吉林省集安市に所在し、鴨緑江の河岸段丘上に立地する三国時代高句麗の古墳。東辺長63m、北辺68m、西辺66m、南辺63mを測る方壇階段式積石塚である。巨石を7壇以上に積んで築き、墳頂部を礫で覆う。各辺に4〜5個の巨大な護石が立てかける。最上壇部に石室、その内部に家形の石槨が設けられている。墳丘の南と東側で城墻(垣)、南門跡など陵園の施設が確認された。また墳丘の東側で祭台や建物跡が見つかっている。墳丘の周辺から「辛卯年好太王口造鈴九十六」銘鈴や歩揺付飾金具・金銅馬具なども検出された。「願太王陵安如山固如岳」銘の塼も新たに出土した。辛卯年が何年で、「好太王」の王名、鈴の出土状況を解明することによって被葬者を比定することができよう。太王陵の墳丘平面は、将軍塚墳丘の約4倍で、構造や墓域のあり方から見て将軍塚より先行する。

(東潮)

以上、転載

 

 

*mapは集安市