タカラガイ たからがい
タカラガイ
たからがい
海南島・台湾・琉球弧(南西諸島)などの亜熱帯海域に生息する巻貝の一種。中国では、約3600〜3000年前の商王朝でタカラガイ(キイロダカラ・ハナビラダカラなど)が王族に珍重され、大量消費されている。国家に集中管理されたタカラガイは、下賜品として広域に流通、交易における価値基準となり、続く周王朝で貨幣経済が成立する契機となると考えられている。柳田国男は、日本列島における稲作農耕の伝播について、タカラガイを求めて琉球弧に渡来した大陸の人々によりもたらされたとする仮説を提起している。
(高梨修)
以上、転載
