唐長安城 とうちょうあんじょう
唐長安城
とうちょうあんじょう
Tang Changancheng
中国・陝西省西安市にある都城。隋の大興城を修建して建設された唐の長安城は、宮城・皇城・外郭城からなる。外郭城の城壁は東西9721m、南北8651m、全周25.1㎞で、東西南の3面各3、北面9の城門があった。外郭城内は中央を南北に走る幅150mの朱雀大街を中軸線として東西14条、南北11条の大街によって110の坊と東市・西市に区画され、各坊に居住区と寺院が配された。西市は東西927m、南北1031mで井字形の街路が走る。宮城と皇城は外郭城内中央北端に位置する。宮城は大極宮・掖庭宮・東宮からなる皇族居住区であり、皇城には尚書省以下の官衙、外国使臣の宿舎である鴻臚寺、太廟などが置かれた。貞観8年(634)に城外北東に大明宮、開元2年(714)に皇城東部に興慶宮が造られ、長安城の体裁が整った。唐の長安城は、東西南北の道路によって整然と区画された閉鎖式里坊制都城として、後の中国の都城の原型となるだけでなく、渤海の上京龍泉府、朝鮮の新羅京や日本の平城京など周辺諸国の都城にも大きな影響を与えた。
(吉田恵二)
以上、転載
*長安城の範囲は広大ですが、便宜上、マップが示した下記でピンを立てました。城内全体図は別途ご確認ください。
