唐原山城跡 とうばるさんじょうあと
唐原山城跡
とうばるさんじょうあと
福岡県築上郡上毛町(旧大平村)唐原に所在する古代山城。1999年(平成11)地元地権者の連絡を受けた大平村教委により確認、発見された。城跡は中津平野に面した標高73.4mの丘陵地に選地し、外郭線の周長は推定1.7㎞である。尾根稜線外側にテラス状削平地が断続的に続き、この削平地に沿って列石が点在している。列石線として連なるものは少なく土塁も造られていない。北面する谷には水門状の土塁がある。城内には古墳時代後期の群集墳が10基程度存在する。2002年(平成14)東側の谷で暗渠式の水門(長さ9m)が検出された。7世紀後半の須恵器甕破片が暗渠内に詰まった粘土から出土、暗渠が造られる以前の地層からは6世紀後半の甕破片も見つかっており、神籠石系山城の新たな年代資料となっている。
(向井一雄)
以上、転載
