印文陶文化 いんもんとうぶんか
印文陶文化
いんもんとうぶんか
Yinwentao wenhua
中国の幾何学文土器を代表とする文化。1930〜50年代に中国南部の江蘇省・安徽省から広東省にかけて分布する印文陶は、土器文化として認められた。その後、出土資料の増加に伴い、印文土器はただ南方古代文化の一つの要素で、ほかに様々な要素があることが明らかになった。印文陶文化という名称は、新石器時代から鉄器時代までの南方古代文化の様相を示していないことから、この名称を廃止すべきだという意見がまとまった。それに変わって考古学的文化命名の慣例に沿い、それぞれの地域色を示す考古学的文化名称が提案された。たとえば、新石器時代後期文化を福建では「曇石山文化」、江西省では「山背文化」と名付けられた。また青銅器時代に入ると、江西省では「呉城文化」、太湖地域では「馬橋文化」と名付けられた。印文土器が広範に分布することは軽視できず、技術の伝播や情報の交流などの活動が盛んに行われていたことは明らかで、地域集団間の関係を解明する手がかりになる。
(黄建秋)
以上、転載
