遼東城塚 りょうとうじょうづか
遼東城塚
りょうとうじょうづか
Yodongseong-chong
北朝鮮・平安南道順川市龍鳳里の大同江畔にある、三国時代高句麗の壁画古墳。地下に片麻岩で造られた石室は、四つの独立した槨室と東西に長い前室、西と東の側室からなる。一般の高句麗古墳と構造が異なり、中国・遼寧省遼陽付近の石室墓と共通点がある。西側室は前室より1段床が高く、東側室の石柱は折れた梁を支えるためのものである。二つの羨道は棺を前室で回転できないために設置されたという。天井は平行持送りである。漆喰を塗った上に壁画が描かれ、前室の羨道間に「遼東城」の文字を有する城郭図がある。四角形の城郭は内城と外城からなり、城内や城壁に建物がある。城外には二つの子城、濠または川・山・道がある。西側室には四神図と帳房が残存し、墓主の肖像画があったと考えられ、槨室も西端が一番大きい。そのほか東側室に臼小屋、西端の槨室に人物の絵が残る。
(南秀雄)
以上、転載
